子宮内避妊具、私は使ってます。女性が主体的にする避妊。

生活

ちょっと前に、テレビタレントの益若つばささんが避妊リングを装着したことを動画で報告したことが話題になっていました。
こういう話題は、そんなこと人に言うな!と思う人もいるようですが、女性にとっては有益な話題です。

私はモロッコで子宮内避妊具を装着したので体験談や思うことなどを書いてみます。

避妊リングとは?

避妊リングというのは、避妊のために子宮内に装着する器具のことです。自分で装着することはできず、必ず病院に行かなければなりません。

装着というと少し物々しい感じがしますが、ようするに子宮に器具を入れておくということです。

ぼかいか
ぼかいか

リングっていうから丸い輪っかだと思ってたけど違ってた。

子宮内避妊具ミレーナの装着イメージ図

画像はwikipedia子宮内避妊器具より

日本だと主な子宮内避妊具には2種類あります。

  • IUS(ミレーナ、黄体ホルモン放出システム)
  • IUD(銅付加装置)

益若さんが今回装着したというのはIUS(ミレーナ)のほうです。
ミレーナ本来は避妊目的だったものが、月経困難症や月経過多の緩和にも有効として2016年から保険が適用されるようになりました。

ぼかいか
ぼかいか

治療目的だと保険適用で、避妊目的は適用外。ちょっと不公平だな!

私がモロッコで装着したのは、たぶんIUD(銅付加装置)の方で、ミレーナと違い、用途は避妊のみに限られます。

たぶんというのは数年前のことなので記憶が薄れており、実物を目にしたはずなのですが、記憶がないのです。

ただ事前に説明を受けた時、「ミレーナ?」と聞いたら、「ミレーナではないけど大体そんな感じ」という答えだったのと、装着の前に医師から「銅のアレルギーは持っているか?」という質問をされたのは覚えているので間違いないかなという感じです。

装着に至る経緯・理由

私は2回の出産を経験した後、もう一度妊娠したことがあります。吐き気がするので簡易妊娠チェッカーで確かめたところ陽性反応が出ました。
40歳を過ぎていたので、もう妊娠することはないだろうと勝手に思っていました。

ぼかいか
ぼかいか

昔と違って今は40代の妊娠・出産でも

普通の話。

しかし、産婦人科で診察してもらうと「反応がない、すでに死んでいる」と診断されました。

まだ初期の段階なので、処方された薬を飲めば子宮内に残った体内の組織を血液とともに排出できるということだったのですが、私の場合はなかなか排出されませんでした。

何日か待ちましたが、医師がこれ以上放置するのは危険と判断して、日帰り入院して処置することになりました。

全身麻酔だったので何も覚えていないのですが、何か器具を使ってとりだしたということです。
ちなみに、なかなか排出されなかった理由は、私の血液がさらさらでなく、レバー状のかたまりになっていたためでした。その血液は別の場所で検査しましたが異常はありませんでした。

私はすでに子供が2人いて十分満足していたので、「残念だったね」ぐらいで精神的なショックはあまりなく済んだのですが、もうしたくない体験だなとは思いました。

そして改めて、「もう一人子供が欲しいか?」と考えた結果、これ以上は望まないという意思が明確になり、避妊しようという考えに至ったのです。

近所の保健所で装着

モロッコは妊娠人工中絶が禁止されています。
そういうこともあってか、避妊具を買って居住地区の保健所に行くと避妊具を無料で装着してもらえます。一般的なものと言って薬局で出されたものがIUD(銅付加装置)です。

機能的にはミレーナのほうが魅力的に感じるですが、モロッコの平均的な収入などを考えると、より安価なIUD(銅付加装置)が主流になってしまうのも仕方がないことです。

ピルは無料でもらえたのですが、毎日忘れずに飲むなんて絶対無理なので私の選択肢にはありませんでした。モロッコ女性はピル派も多く、20年前と比べると出生率がかなり下がっているそうです。

益若さんは動画で装着する時はとても痛かったと言っていましたが、私は経産婦ということもあってか、装着時、ほとんど痛みはありませんでした。

装着後も痛みはなく、器具が入っているという実感もありません。日常生活は何も変わりません。ただ、半年に1回ぐらい検診に行って異常がないか確認しなければなりません。器具自体は10年使えるそうです。

余談ですが、検診に言った時、たまたま研修生のような若い方たちが数名いて、私が教材にされました。みなで私を取り囲み、医師が何やら説明しながら装着していました。ガン見です笑。

ちょっと恥ずかしかったですが、まあ、医療技術の向上に貢献したってことで笑。

私の主張

今回、避妊リングについて書いてみたくなったのには理由があります。

最初に書いたとおり、益若さんが装着したことで話題になり、いくつかの場所でそれに対するコメントを目にしました。そこで気になったことは

  • 「ミレーナ、月経困難症だから使いたいけど避妊リングという名前が嫌」
  • 「私は使っているけど、決して避妊目的ではありません」

などというコメントが結構あることです。避妊目的で使うということにネガティブなイメージがあるんだなと感じました。

いやいや、避妊具を使うって言うのは女性が主体的にする避妊方法ですよ!男性にお任せでいいの?といいたかったわけです。

ぼかいか
ぼかいか

恥ずかしいことではありませんよ。

別に、避妊具を付けたからと言って不特定多数の相手と関係を持っている人ばかりというわけではありません。むしろ、生まれてくる命に対して考えをめぐらせ、責任感のある人ともいえると私は思うのです。

感染症を防ぐためなどといい、コンドームを使う人はたくさんいます。でも、実際のところ望まない妊娠を防ぐためという目的で使う人も多いでしょう。コンドームは使うのに避妊具を使うと非難、軽蔑する、これが私にはなんというか、気持ち悪い感覚です。

避妊することは恥ずかしいことではありません。子宮内避妊具は正しい知識を持って利用すればとても便利なものです。

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