モロッコ関連映画「カサブランカ」古いと侮るなかれ。見て損なし!!

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カサブランカは大西洋に面したモロッコの都市です。このカサブランカを舞台とし、映画史上に残る傑作として名高い映画「カサブランカ」。ただ、とても古い映画なので見ていないという方も多いとか思います。実は私もDVDを持ってはいたのですが、なんとなく見る気になれずにいました。モロッコの紹介がてらにとりあえずみるかと、数日前に初めて見たのですが、いやー、良かったです!というわけで今日の話題は映画カサブランカです

みんな憧れた!こんなところにもカサブランカ。

映画の話をする前に、カサブランカに関するいくつかのトピックを紹介します。この映画の影響力を知ることができます。

モロッコインゲン 名前の由来

日本で売っている野菜、モロッコインゲンを知ってますか?名前を聞くと「モロッコ生まれのインゲン豆なのかな?」と思う人が多いのではないのでしょうか。実は全然違うんです。

モロッコの名がついていますが、原産地は中南米。日本で栽培されるようになった昭和初期、タキイ種苗株式会社が、当時流行りのモロッコを舞台にした映画にちなみ、「モロッコインゲン」を商標登録したことから、その名が知られるようになりました。正式名は「平莢(ひらさや)インゲン」といいます。

引用元 macaroni

この「当時流行りのモロッコを舞台にした映画」というのが「カサブランカ」なのです。

ぼかいか
ぼかいか

モロッコとほとんど関係ない(笑)!モロッコインゲンはモロッコに売ってないよー。

沢田研二「カサブランカ・ダンディー」

昭和の時代に歌手の沢田研二が「カサブランカ・ダンディー」という歌を歌っていました。この歌のカサブランカも映画「カサブランカ」を指しています。
歌詞の中に「ボギー、あんたの時代は良かった」という部分がありますが、主演俳優ハンフリー・ボガードの愛称が「ボギー」なのです。

ぼかいか
ぼかいか

これもモロッコ関係ないね。

バーティ・ヒギンズと郷ひろみの「カサブランカ」

こちらも昭和時代の歌謡曲。アメリカ人のシンガーソングライター、バーティ・ヒギンズ(Bertie Higgins)が「casablanca」という歌を歌っています。”カサブランカを観ていて君に恋をした”と始まるこの曲は失恋を歌った切ない歌。サビの最後の部分が”~as time goes by”と歌われているのですが、「as time goes by」というのは映画の中で主人公リックが別れた恋人イルザを思い出してしまう思い出の曲のタイトルでもあるというのが面白いところです。

このバーティ・ヒギンズのcasablancaを日本でカバーしたのが郷ひろみ。タイトルを「哀愁のカサブランカ」とし、日本語の歌詞に作り替えられています。

百合の女王「カサブランカ」

真っ白な大輪の百合の花「カサブランカ」は1970年代にオランダで品種改良され作られました。豪華でありながら上品、甘美な香りのする花でユリの女王ともいわれています。

この花の名前の由来が一説によるとモロッコの都市カサブランカから来ているそうです。カサブランカとはもともとスペイン語でcasa(家)とblanca(白)という意味です。カサブランカの町は建物の壁が白で統一されているためこの都市の名前になったわけです。このユリの花も真っ白な花ですから、その咲き誇る姿をカサブランカの街並みになぞらえたということかもしれません。

残念ながら映画カサブランカとの直接的な関係は見つけることはできませんでした。でも、映画によってカサブランカという都市のイメージがかなり良かったからこその命名ではないかなと思いませんか?イングリッド・バーグマンの美しさはこの花のようだとも思うのです。

ぼかいか
ぼかいか

ちなみに、イングリッド・バーグマンという名前のついた真っ赤なバラもあるんですよ。

映画カサブランカってどんな映画?

では、肝心の映画の話をしましょう。古い映画なので、事前に予習してから見た方が楽しめます。第二次世界大戦でナチスドイツがフランスを占領した直後という時代背景を頭にいれておくことが必要です。

基本情報とあらすじ

・制作国 アメリカ合衆国
・公開年 1942年
・ジャンル 恋愛ドラマ
・監督 マイケル・カーティス
・主演 ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン

時は1941年12月、舞台は親ドイツのヴィシー政権の管理下に置かれたフランス領モロッコの都市カサブランカ。
ドイツの侵略から逃れるため多くのヨーロッパ人がアメリカへ亡命しようとしていた。アメリカ行きの道のりは困難で、カサブランカを経由して中立国であるポルトガルまで行き、そこからアメリカに向かわなければならなかった。カサブランカからポルトガルに行くためにはヴィシー政権の発行した通行証が必要だったが、これを手に入れることができるのはお金、コネ、ツキに恵まれた一部の者だけであった。

主人公はアメリカ人男性のリック(ハンフリー・ボガート)。リックはカサブランカで酒場「カフェ・アメリカン」を経営している。その酒場に、かつてパリで愛し合い、理由も告げずに自分のもとを去って行った元恋人イルザ(イングリッド・バーグマン)がやってきて偶然の再会を果たす。彼女は夫を連れていた。再び過去の痛みに苦しむリック。イルザはリックがたまたま闇屋から手に入れた通行証を持っていると知り、夫のために譲ってほしいと頼むのだが・・・・

ぼかいか
ぼかいか

なぜ、イルザはリックのもとを去ったの?リックは通行証を渡すのか!?

名セリフ 「君の瞳に乾杯」は4回出てくる

日本語の字幕版で有名なセリフ「君の瞳に乾杯」。(英語では「Here’s looking at you, kid.」)この映画を見たことがなくても聞いたことがある人が多いと思います。

初めてこの映画を見た感想として意外だったのは、思ったよりさらっとこのセリフを言っているということです。「君の瞳に乾杯」があまりにも有名になりすぎて、私は「古臭い」「キザな感じで寒い」というイメージをもっていましたが、全然違っていました。さらに、このセリフ、作品中でなんと4回も出てくるんです。そもそもはそれほど重くないけれど、回数を重ねることによって深みが出るセリフなのではないでしょうか。

ハンフリー・ボガートはハンサムなのか?

私は主演のハンフリー・ボガートという俳優を知りませんでした。昔のスター、ぐらいの認識しかなったので、もっと脂っぽい感じを想像していましたが、そうでもなく、顔は面長で意外にソフトな感じ。ボガートが43歳の時の作品ということもあって、ハンサムというよりも普通のおじさんだなと思ってしまいました。むしろ恋敵ラズロ役の俳優の方が背も高く、かっこいいのではないかと感じるほどです。
はっきりいえば、ボガートは現代の若い女性がキャーキャー言うような外見ではないでしょう。ただ、役柄リックでいうとハードボイルドな生き様がかっこよく、多くの人が魅了されるのだと思います。もちろん、そこにはボガートの演技力もあるのでしょう。

歴史的な要素

私は恋愛ドラマはあまり好みではありません。では、この映画の何が良かったかというと、歴史的な要素があるところです。第二次世界大戦における国際関係と対立がよくわかりますし、反ドイツプロパガンダ的な要素が見られるなど、時代を反映していて興味深く感じられました。学校の教科書で勉強するよりもリアルに当時を知ることができると思います。

モロッコでの撮影は一切なし。

だんなさん
だんなさん

私たちモロッコ人としてはこの映画イマイチなんです。だって、一切モロッコで撮影してませんからね。

ぼかいか
ぼかいか

時代的にモロッコで撮影をするというのは難しかっただろうね。観光的な要素を期待しちゃだめってことね。

観光的な要素を期待すると、なーんだ、偽物なのかと思ってしまいそうですが、それだけでこの作品を見ないというのはもったいないです。そもそも、モロッコのカサブランカに集まる外国人が中心の話なのですから、モロッコっぽさを求めるのは間違いなのです。

ちなみに現在のカサブランカにはリックス・カフェ(Rick’s café)という映画のシーンを再現したレストランがあって観光客に人気だそうです。私は今まで興味がありませんでしたが、映画を観終わったら俄然行ってみたくなりました。

まとめ

古い映画だと思って侮るなかれ。続けて2回見ても面白かったです。DVD持ってて良かった~と思いました。

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