日本人には馴染みがないと思われるモロッコの食べ物

植物・動物

私がモロッコで暮らしみて、面白いなと思った食べ物をご紹介してみようと思います。

カルドンのタジン

カルドンというのは、チョウセンアザミ属の植物です。
実はちょっと前にTwitterでこれを「アーティチョークの茎」と言ってしまったのですが誤りでした。
カルドンとアーティチョークは近縁種ではありますが別物です。

我が家ではخرشف(ハルシューフ)と呼んでいます。グーグル翻訳するとアーティチョークと訳されます。モロッコ国内でも呼び方は地域によって異なるようです。

シーズンになると路上で売っている人や自転車に乗って売り歩いている人を見かけます。モロッコには日本のような多様な季節の変化はありませんが、食べ物によって季節を感じることができます。

食感は蕗のような感じで、うっすらサツマイモのような香りがします。
義母の作るタジン料理は脂っこいものが多いのですが、ハルシューフのタジンは、レモンを効かせてさっぱりと仕上げることもあり、私の好きなタジンの一つです。

ちなみにタジンとは言いますが、モロッコの多くの家庭同様、我が家もタジン鍋でなく圧力鍋を使うことが多いです。我が家は二世帯ですが食卓は別々なので、義母が圧力鍋で作った料理をタジン鍋に入れて分けてもらうことが多いです。

カタツムリ

カタツムリ250g

モロッコではカタツムリがよく食べられます。日本にいるカタツムリと違って殻が貝殻のように硬いです。

コロナ以前は専ら屋台で食べていましたが、コロナ以降は屋台での飲食を避けてました。そんな中。ある日、夫が生きたカタツムリを買ってきました。

調理はもちろん義母です(笑)。なので詳しい作り方はよくわかりませんが屋台で食べる味と大体同じ味に作ってくれました。

ぼかいか
ぼかいか

モロッコでこれ以外のカタツムリの食べ方を見たことがない。
カタツムリといえばこれ。

スパイスやハーブなどが多数入って複雑な味の料理ですが、義母はメモを見ることはありません。経験と五感で作ります。カタツムリだけでなく、代表的なモロッコ料理は大体作れます。素直にすごいなと思うところです。

カタツムリは冷めると生臭みが感じられるので温かいうちに食べなければなりません。
カタツムリよりもスープが飲みたくて食べる人も多いようです。
私が買ったモロッコの料理の本にはこの料理がカタツムリのスープとして紹介されていました。カタツムリの肉ではなくスープが主役の食べ物なのかもしれません。

グルグル巻きの内臓料理 خيط

خيطと言うのは、アラビア語で毛糸とか弦とかそんな感じの意味のようです。
グーグル翻訳ではkhaytと発音、モロッコ人の夫はとkhitと呼んでいます。

この料理は、数種類の牛の内臓の部位を包んで、腸でグルグル巻きにしたものです。
家庭料理ではなくstreet food。内臓はすべて綺麗に洗わないといけないので準備に手間暇がかかるので家庭で作るのは大変なのだそうです。

大きさがわかりにくいですが、皿の直径は38センチです。結構大きいです。

作っているところを見ていないのでわかりませんが、蒸し焼きにしたのではないかと思われます。

断面図。レバーや胃その他数種類の内臓です。
とてもあぶらが多く、ジューシーでおいしかったです。
ナイフとフォークがないと私には食べにくかったです。

羊の内臓のタジン タカリヤ

もう一つ内臓系の食べ物。羊の内臓と肺のタジンです。私は内臓系が好きなので、おいしくいただくことができます。

しかし子供たちには大不評です。なぜなら、とにかく臭いから。
煮込んでいる間は牛舎のような匂いが家中に漂い、子供たちは「気持ち悪い、吐きそう」と不機嫌になります。私はタカリヤを作っていると知らない時、「誰かうん〇漏らした?」と思ったこともあるほど強烈です。
だけど食べるとおいしいです。

慣れればおいしいシャアリア

料理の写真がないです。食べる機会があったら写真を撮ろうと思います。

義母がシャアリアと呼ぶこの食べ物は、極細で2センチぐらいの長さのパスタを鍋で茹で、さらに牛乳と塩少々を入れて煮込んだものです。少しドロッとしています。

初めてこの料理を見せられ、作り方の説明を聞いたときは全く美味しそうだとは思えませんでした。実際食べてみたところやはり想像通りの味で決しておいしいとは思いませんでした。
私は好き嫌いはほとんどなく、飲み込めないほど苦手なものはありませんが、これは結構厳しかったです。

ところが数年経って再び食べてみたところ、「おいしい」と食べることができました。
なんでかなーと考えたのですが、モロッコの食べ物に慣れたからかもしれません。
モロッコに来てからは日本で使うような顆粒タイプのコンソメやだしなどはあまり使わなくなり、薄い味、シンプルな味、自然の味に慣れたので、食べられるようになったのかなと思います。

たまに日本から送ってもらった食べ物を食べると、間違いなくおいしくて、喜んで食べるのですが、味が濃いというか、旨味が強いというか日本に住んでいるときは感じなかった味を感じることがあります。
そういえば、長くモロッコにいると豚肉はほぼ食べられないため、日本に帰って久しぶりに豚肉を食べると臭みを感じるようになるという話を聞いたことがあります。
「食」の環境によって味の感じ方が変わってくるということではないかなとなんとなく思いました。

そういうわけで、モロッコに住んでいるからこそ、このシャアリアという食べ物はおいしく食べられるのだろうと思います。

シャアリアはパスタが細いので茹で時間は短く済み、鍋に入れて茹でるだけなのでとても簡単に作れます。疲れているとき、料理したくない時は便利です。
とはいえ、すっごくおいしいというわけでもなく、それほど食べたいとは思いません。もう何年も食べていませんが、印象的な食べ物です。

そら豆の皮

我が家では数年に1度ぐらい、そら豆のさやごとタジンに入れて食べます。さやは「食べられるけれど、毎回食べなくてもいい」ぐらいの食材です。義母に「さやも食べたい」と言ったら入れてくれるぐらいの感じです。

食べるとサヤエンドウを煮込んだような歯ごたえでおいしいのですが、表面の産毛の食感が若干残っていて嫌な感じの時があります。

ぼかいか
ぼかいか

日本でもさやを食べる地域はあるみたいだね。

おわり。

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