モロッコが誇る美容アイテム、アルガンオイル。
最近ではよく知られるようになりましたが、説明不足や紛らわしい説明だなと感じるものも見受けられます。
私は素人なのでデータを取ったり科学的な検証することはできませんがネット上の情報でちょっと違うんじゃないかなと思ったところなどを述べてみたいと思います。
日焼け止め効果あり?
「日焼け止め効果があります」「紫外線対策に使えます」。
これ、結構書いてあります。100%嘘とは言えませんが、微妙なラインだと思うんですよ。
「日焼け止め効果はない」と明言している販売者もいますからね。
SPFだけでは不十分
一昔前、アルガンオイルに日焼け止め効果があるなんて私は聞いたことがありませんでした。根拠は何なのでしょうか?
最近はアルガンオイルだけではなく様々な天然オイルが販売されています。その界隈では「植物性オイルには日焼け止め効果が認められることが最近になって分かった。」と言われているようです。さらに数種類の天然オイルが比較され「アルガンオイルはSPF5~9ぐらい」と紹介されていました。
この数値を信じるとしても、日焼け止めとして使用するには頼りない数値です。SPF5の日焼け止め製品を見たことがありますか?私はありません。
また、SPFは紫外線に含まれるUV-Bをどれだけ防御するかという指標です。紫外線にはUV-AとUV-Bが含まれているのにアルガンオイルのUV-Aに対する効果について言及しているサイトは見つけられませんでした。
紫外線対策としては片手落ちでは?
・UV-B 肌に赤い炎症を起こす。メラニンを増加させシミ・ソバカスの原因を作る。
・UV-A 肌が黒くなる日焼けを起こす。しわ・たるみの原因となる
UV-BはSPF、
UV-AはPAで表します。
参考までに。
アルガンオイルを紹介する際によく比較対象となるオリーブオイル。前述した天然オイル界隈ではSPF5.7とされています。次はオリーブオイル販売会社という会社のサイトからの引用です。
オリーブオイルには日焼けを起こしにくくする効果があります。
日本オリーブ株式会社
しかし黒化を誘引するUV-Aを防ぐ効果まではないので、日やけ止めとの併用がおすすめです。
SPF5.7では「日焼けしにくい」程度。UV-Aにつても説明がありますし、このように書いてくれたら信頼できるのですが、アルガンオイルでこのように説明しているサイトは見つけられませんでした。
オレイン酸の役割は保湿だと思うんだが。
紫外線対策としての話の中で「アルガンオイルには人間の皮脂に近い成分のオレイン酸がたっぷりと含まれており、肌にバリアを作ってくれる」ということもよく言われています。
オレイン酸の主な効果は保湿。
太陽に当たると肌から水分が逃げていきます。それを防ぐのがオレイン酸です。
オレイン酸によって日焼けしないと言っているわけではなく、あくまでも「肌の水分を守る」という観点からの紫外線対策ということを言っているのだろうと思います。
素人なので何か間違ってたら教えてください。
「油焼け」と「日焼け」
日焼け関連で紛らわしく思ったことが「油焼け」と「日焼け」。
油焼けとはオイルに含まれる不純物が紫外線に当たるなどして酸化したものが原因となって、肌のくすみやシミとなること。
対して日焼けは紫外線を構成するA波とB波によって肌へダメージを引き起こされるもの。
この違いを理解しないと油焼けしないことと日焼けしないことが同じ物であると誤解しかねません。
アルガンオイルは抗酸化作用が強いので油焼けの心配はないということが多くのサイトで説明されていました。
シミに効く?
「シミに効く」「シミ対策になる」という文言もよく見られます。
いろいろ読んでみると「アルガンオイルに豊富に含まれるビタミンEによってターンオーバーが促進され、シミの元になるメラニンが排出される」ということのようです。
これは出来てしまったシミに効いているのではなく、シミの原因になるもの効いているので「シミの予防に効果がある」と言った方が正確なんじゃないかと思っています。
シミがある人にとって「シミに効果がある」と聞けば普通は「シミが薄くなる」ことを想像すると思います。
でもこちらのサイトでは皮膚のお医者さんが、ターンオーバーで簡単にシミは消えないと言っています。
またこちらのサイトでは 「ビタミンEという成分単体ではシミや色素沈着を直接改善する効果は期待できません。」と言っています。
ターンオーバーの活性化はアルガンオイルの効果の一つとしては間違いなさそうなので、今あるシミ対策としてではなく、毎日使い続けることでメラニンができにくくなった結果として美白効果が得られるという感じだと思います。
ブースター効果?
最近ではオイルをブースターとして使うのが流行っているそうですが、賛否両論あるようです。正直に言って、どちらがただしいのか私にはわかりません。
アルガンオイルがブースターとして適している理由としては分子量が小さいので角質層まで浸透しやすいため、肌なじみがよくその上から化粧水を塗るとオイルが水分を包み込んで肌に浸透するというような理屈のようです。
これが本当に正しいのか私には確かめる術がないので何とも言えません。
私が実際にアルガンオイルをブースターとして使用した感想としては、確かに肌なじみがよくモチっとした感じはありました。
けれども、それはそう感じるだけであって本当は違うという人もいるのでよくわかりません。
ナッツの香りなのか?
アルガンオイルはナッツのような香りと言われています。ナッツの香りを感じるという人もいるので間違いではないようです。
でも…。ちょっとだけ言わせて下さい。私はナッツの香りとは思わなかったんですよねぇ。
フルーティなナッツの香り
アーモンドのようなナッツの香り
アロマ的なナッツの香り
など表現はいろいろありますがしっくりくるものはありませんでした。
オイルソムリエみたいな人が書いてるのかなと思いました。
私がオイルソムリエになったつもりで書くのなら、
「味噌蔵を思わせる芳醇な香り、また遠くかすかにフルーティな鉛筆の芯の面影」という感じです。
臭くはないけれど良い匂いか?と聞かれたら答えは「微妙」というのが私の印象でした。
私が買っていたお店では食用と肌用がおいてあり2つを比べると、食用はゴマ油としか言いようのない匂い、肌用は違う匂いでした。肌用もごま油の匂いのようだという意見もあります。
最近、あるブランドのアルガンオイルを使ったらナッツの匂いとも思わなかったし、匂いがとても薄くてびっくりしました。
思うにメーカーによって匂いの差はあるのかもしれません。製造方法の違いかなという気がしますが私にはよくわかりません。
なぜこんなことを書いているのかというと初めて買った人が「悪くなったものを買ってしまった」と不安に思わないためです。
悪くなったものというのは油が酸化した匂いがします。
まとめ
私はモロッコに住んでいるのでモロッコに愛着があります。
私が今回このブログを書いた理由は、アルガンオイルをうさん臭いものにしたくないからです。
「すごくいいものって聞いてたけど嘘だったよ」なんてことになればアルガンオイルのイメージダウン、ひいてはモロッコのイメージダウンにもなりかねません。
オルガンオイルはモロッコが誇る美容オイルです。正しい知識をもってたくさんの方に使っていただけることを願っています。