私はモロッコに住んでいます。困ったことがある時などには海外在住の方のブログがとても参考になります。
そんな時見かける「日本から持ってきて良かったもの」という記事が私は大好きなのですが書いた方の居住国やライフスタイル等によっては、参考にならないという場合もよくあります。
そこで今日は、私自身の経験に基づき、「日本から持ってきて良かったもの。私の場合。」としていくつかピックアップしてみようと思います。

モロッコ在住、金持ちではない、帰国予定なし、専業主婦である、たまに日本から荷物を送ってもらっているという私が書いてまーす!
大事なことは居住地の特性を知ること
偉そうな見出しを書いていますが、実際は住んでみないとわからないものです。頭では分かっていたつもりでも、こちらに来て「そういうことかぁ~!!」としみじみ実感したことはたくさんあります。
例えばモロッコなら、
・尋常でない太陽の強さと乾燥→もの壊れやすい
・経済的にまだまだ豊かでない国である→粗悪で安いものが売られている。修理が多くなる。
・日本から遠く、ヨーロッパに近い→ヨーロッパ製品は意外にある。ただし低価格の物に限る。
というようなことが持ち物を選ぶ際のキーポイントとなると思います。
食生活に関するもの
①土鍋
炊飯器を持ってくる方も多いと思いますが、私は炊飯用土鍋で十分でした。
お米はそれほど悪くないものが手に入りますが、日本のものと比較すると当然おいしくないので、そこまでこだわらなくてもいいかなと思ったのと、白いごはんに合うおかずを作るのが大変なので和食の機会が少ないというのが主な理由です。
私は3000円ぐらいの土鍋を買って9年以上使っています。
ただ、土鍋ではなくても圧力鍋を使ったり、下の写真のように鍋に平らな蓋と重い物(写真では鉄瓶)を置くだけでもご飯は炊けます。

②サラダスピナー
モロッコは野菜がおいしい。そして安い。となるとサラダを食べることが非常に多くなってきます。パンにぎゅうぎゅうに野菜をいれて、チーズとオリーブオイルをかけただけでもとてもおいしいのです。サラダスピナーはモロッコでも売っていますが、間違いなくすぐ壊れます。頻繁に使うものは日本から持ってきてもいいかなと思います。
③キッチンタイマー
モロッコでも、売っていることは売っていますが、アナログ式(電池を使わず、最後にチーンとなるタイプ)だったり、探すのが大変だったりします。
私はドリテックというメーカーの物を使っています。今年買い替えましたが、以前使っていたものは、硬い床に何度も落としたけれど、6年以使えました。
④包丁・刃物
モロッコ人が使うナイフはぺらっぺらの小さなものです。まな板を使わずにものを切るのが昔からのスタイルなので、大きいと使いにくいのだと思います。最近はスーパーで包丁に近い形のナイフを見かけることもありますが、切れ味は良くないであろうことは容易に想像が出来ます。
私は貝印の「関孫六」というシリーズの包丁を買いました。
「関孫六って誰よ?」と半信半疑だったのですが、とてもよく切れますし、使いやすいです。

木製のものは割れる可能性があります。ある日本人の方は、上質な木製のお盆を持って来たけれど、乾燥のために割れてしまったそうです。
私はモロッコで木製のしゃもじを買いましたが、同じく乾燥で割れました。水に入れたらこちらは元通りになったのですが、割れた形跡はしっかり残っています。

縦に2本割れたあとがあります。ある日ふとみたら、フォークのように割れていたのです。でもそのまま使ったら水分を吸って元通りに!!マラケシュで買ったレモンの木のしゃもじです。かわいいですよ。
冬の暮らし
日本よりだいぶ暖かいとはいえ、モロッコも冬は普通に寒いです。
家の作りが夏の暑さ対策に重点が置かれているのと、暖房をあまり使わない(電気料が負担になるから)のが主な理由だと思います。寒い時は外に出て太陽に当たったほうが暖かいくらいです。
⑤靴下と部屋用ブーツとレギンス(防寒用)
どれもモロッコでも買えないことはないのですが品質・デザインがよいものを探すのが大変なので日本から持って来てよかったと思っています。
ちなみにモロッコ人である夫はユニクロのヒートテックタイツが超お気に入りです。

薄くて暖かい、ユニクロ最高です!
ブーツはロンドンのM&Sで買った物なのですが、すごくいいです。底が硬い素材になっているので室内で土足もOK、タイル張りというモロッコではスリッパより断然いいです。

実際に履いていたものを脱いで撮影しました。
こきたなくてすみません。
真夏にこれが普通に売っているロンドンもすごいなぁと思います。
・毛布カバー
モロッコ人はしょっちゅう毛布を水洗いします。日本人の体格・体力では大仕事です。日本の毛布カバーを買ってみました。
しかしモロッコの毛布は、セミダブルなのか正方形に近い形で大きいです。私が買った毛布カバーはシングルサイズなので当然使えません。毛布を切ってしまおう!と思って買ったのですが、やっぱり面倒になってやめました~。

健康・衛生用品
⑥保冷用のステンレス水筒
暑いので水分補給は大切です。冷蔵庫からいちいち水を出してくるのが面倒なので、夫は家の中でも直飲みタイプの水筒を使っています。夏場の外出時には必携です。
プラスチックやシリコンのパーツだけを売っている日本のメーカーもありますが、壊れやすかったです。子供用に2つ買いましたが、2つとも同じところが壊れました。1つ1000円以上するパーツ×2+送料となると新しい物を買った方がいいぐらいです。もったいないですが、使い捨て覚悟で安いものを買った方が経済的かもしれません。

それと、息子(小1)は学校には持って行きません。
保冷機能のないものや、空になった水のペットボトルで水を持ってくる子供たちが一般的だからです。
たとえ、ぬるくておいしくなくても今は他の子供たちと同じことがしたいのです。
それに冷たい水を持っていると知られると「ちょっと飲ませて~」と全部飲まれてしまうんですって。
⑦すきばさみ・爪切りなどの刃物類
ヨーロッパで働いていたというモロッコ人の美容室に通っていましたが、ある時、知り合いから「自分で髪切ったの?」といわれました(笑)。
お金の無駄だということに気が付いたので、以来自分で切っています。すきばさみがあれば、それなりにさっぱりしたヘアスタイルを作ることができます。
爪切りは、モロッコで売っているものは切るというより、断つ、押し切るという感じで切りにくいです。

百均で十分なので事務用のはさみも持ってきたほうがいい。子供にフランスの文具メーカーのはさみを買ったけど、とにかく切れない!
・除菌用ハンドジェルはコロナ以前から売っています。
ウェットティッシュはモロッコ人も便利なことを認識しています。
ただし必要な時は赤ちゃんのおしりふきを使うのがモロッコスタイル。ウェットティッシュ=おしりふきです。ジョンソン、パンパースなど聞きなれたメーカーの製品も売っています。
・布マスクは以前は日本から送ってもらいましたが、コロナを経た現在では売っているし「自分で作ればよかったんだ・・」と自分の甘さに猛反省しています。使い捨てマスクも売っています。
・薬は薬局で買えます。ヨーロッパの製薬会社の物をよく見かけます。私は日本にいるときから胃痛持ちでオメプラゾンという薬を処方されていたのですが、薬局に行くとオメプラールとか、オメプラゾルという名前のものが売っています。「胃痛の薬をください」と言うより薬の名前を行った方が手っ取り早いです。

私は痛風なのでザイロリックを飲んでます。日本でもザイロリックは痛風の薬として有名ですね。
修理・修繕用品
⑧ガムテープ
消耗品は基本的に現地調達したいところですが、モロッコはとにかくものがすぐ壊れますし、子供が小さいので何かと物を壊されやすいです。壊れたからといって替わりの物をすぐ準備するわけにいかないこともあるので、とりあえずの措置用としてあると便利です。モロッコで売っているのは、幅広のセロハンテープのようなものです。

日本にあるような段ボール色のガムテープは、無い。
上のテープはmade in UAE,下のテープはヨーロッパのどこかのもの。
テープ自体がペラペラな上に巻の長さも少ない。下のテープは新品。
⑨裁縫道具・工具
布製品も破れやすく、衣類もちょいちょい手直しが必要です。裁縫箱の中身は充実させておいた方がいいです。
持って来た裁縫箱にたまたま入っていたレース編み用の編み針が細かい作業時に何かと重宝しています。手芸用のラジオペンチも出番が多いです。

自分で「作る」「直す」は生活の基本。ミシンがあれば絶対いいね。中古の業務用ミシンは売っているらしいんだけど・・。日本から持って来たという人もいるよ。
洗濯・掃除
⑩ステンレスの小物用洗濯干し
洗濯ものを干すスペースには困らないモロッコ。屋上に長ーいロープを張って洗濯物を一つ一つ掛けていきます。太陽がよく当たっていいのですが、小物をひとつひとつ干すのは面倒です。
太陽が強いため、プラスチック製はあっという間に壊れます。ステンレス製がいいです。
ちなみに、ステンレスの洗濯バサミも日本から持ってきて使っているのですが、耐久性という点では合格ですが、ちょっと小さくて使いにくいです。
モロッコで売っているプラスチック製の洗濯バサミの方が大きめで使いやすさと言う点では日本製より勝ります。

⑪タオルハンガーと自在箒(いずれも組み立て式)
これは以前別の記事で書いたので、さらっと書きます。組立式なので日本から送るのも簡単ですし、一時帰国の際にスーツケースにいれて持ってくることも可能です。下の記事で具体的な商品の紹介をしています。ぜひご覧ください。
歴史の本
⑫世界史・日本史の本
海外に住んでいると、日本のことについて質問されることや世界の歴史など知ってて当たり前という前提で話をされることがあります。知らないことは「知らない」でいいと思うのですが、悔しかったり恥ずかしかったリすることがあるのは事実です。
そんな時はこっそり勉強しましょう。漫画や小説などは、電子書籍でもいいと思うのですが、歴史の本は紙のほうが使いやすいです。私は教科書でもおなじみの山川出版社の本を買いました。
まとめ
私の場合はこんな感じでした。高価なものではありませんが、持っていると生活の質がちょっと上がった気になれる品々です。
なくても生活できるものがほとんどですが、包丁、はさみ等の刃物類だけは日本から持ってきて間違いありません。