モロッコの民間療法 現在は禁止されているフラガの体験談

生活

モロッコでは「自然のもの」が好まれます。食べ物はBIO(無添加、無農薬など)が好きですし、ちょっと体の調子が悪いな、という時は、ハーブや自然のオイルを試すことも多いです。
今日は、そういった民間療法と現在は禁止されている乳幼児向けの民間療法「フラガ」の体験談について書いています。

オリーブオイル

子供が小さいうちは特に大活躍。

  • 耳に数適入れておくと、しばらくしてたまった耳垢が出てくる。
  • 赤ちゃんの頃、鼻水が出ている時、義母が鼻の穴から入れていました。(私に内緒で!)
  • のどが痛い時大きいスプーンで1さじぐらい飲むと痛みが和らぐ。
  • 新生児の頃、頭に発生した、脂漏性湿疹(体から出る皮脂によってできるうろこ状のかさぶた)をふやかすのに大活躍

クミン

お腹が痛い時に、ティースプーン1杯ほどのクミンを口に入れ、水で飲みこみます。クミンシードではなくて粉末状のものです。義母は子供に煎じて飲ませていました。
クミンは消化促進効果、その他諸々の効能があり体にとても良いものです。モロッコ料理ではクミンの出番がとても多いので、モロッコ人は元気いっぱいなのかもしれません。

クローブ

日本では「丁子」として知られてるクローブ。
クローブは殺菌・鎮静作用があるので、口内炎ができた時、お湯で煎じて洗口液を作って使います。口に入れると少し辛いですが、さっぱりします。
歯医者に通院中に使われる仮の詰め物の匂いがするなぁと思っていたら、実際クローブが使われているそうです。子供が虫歯になった時、モロッコの歯医者さんから、飲み薬の処方とともにクローブの洗口液で口を漱ぐことを指示されたこともあります。

だんなさん
だんなさん

他の使い方として、モロッコではクローブを1ついれて温めた牛乳を飲みます。おいしいですよ。

ぼかいか
ぼかいか

チャイっぽい感じだね。私はインド料理屋さんで食べるクローブの入った白いご飯がすごく好きなんだー。結構使い道あるんだね。

あざになりそうな打ち身に生肉

夫が家で顔の一部をぶつけてしまいました。すると

義母
義母

早く!これを!!この肉を貼って!!

生の牛肉の切れ端を持って飛んできて、夫の顔に貼り付けました。
正直な所、生肉にはいろいろな菌がついているので、衛生的にどうかと思いますし、効果があるのかも私は疑問です。
あくまでも私の想像ですが、物がない時代に、ひんやりとして貼りついてくれるものが生肉だったのではないかなと思います。ただ、私は初めて見る光景だったのですが、他の国でもすることらしいので、何か理由があるのかもしれません。

現在は禁止されているモロッコの乳幼児向け民間療法「フラガ」

乳幼児のための民間療法「フェラガ」についての話をします。私にとってはつい最近のことでしたが、もう8年前の2013年の話になります。子供が生後数か月の頃です。

義母
義母

赤ちゃんの具合がよくない感じがするよ。良いところを知ってるから連れて行こう。タオルとおむつ、着替えを準備して。

だんなさん
だんなさん

モロッコの伝統的な病院ですよ。子供が元気になるんです。

ぼかいか
ぼかいか

え?元気ない?私は気が付かなかったけど・・。それなら病院だね。

というわけで、連れて行かれたのは、旧市街にあるごく普通の家でした。看板などが出ているわけでもありません。家の前まで来ると義母は「自分1人だけでいい」といい子供を連れ、中に入っていきました。

夫に聞いたところによると、施術するのはその家のおばあさんで、資格が必要というものではありません。営利目的でやっているわけではなく、自分が治療技術を持っているからみんなの幸せのために善意でやってあげるているのだそうです。(ただし、大体の人は自発的に2~3百円程度のお金を置いていきます)
実際の施術後の写真がこちらです。

鼻の周りとおむつの中はスパイスまみれ。漢方薬の匂いがします。衝撃的なのはおへそ周りで、
なにか、尖ったもので引っ掻かれています。痛くないのか心配だったのですが、施術後は機嫌もよく、痛がる様子もありませんでした。
知り合いの日本人の方にこの話をしたところ、

先輩日本人A
先輩日本人A

そうそう、知ってる!引っ掻く場所はお腹だけじゃないのよ。私の夫は、首と腰にいまだに傷が残っているわよ。

先輩日本人B
先輩日本人B

うちの子も連れて行ったよ。両足を掴んでさかさまにしたり、水でびちゃびちゃにされたり結構激しいんだって。行かない方がいいって家族に止められて、私も行ってないよ。
ただね、行った後は子供が機嫌も良くて調子がいいことは確かだね。

ぼかいか
ぼかいか

えっ!?傷残るの!!もしや水責めの荒行・・。ねぇ、これは噂に聞くモロッコの魔術じゃないの?

だんなさん
だんなさん

魔術ではありません。全然違います!これはモロッコの伝統的な治療なんです。調べて見て下さい。ferragaですよ。

モロッコ毒物センターからの警告

だいぶ後になってから調べてみたら、モロッコ毒物センターから警告が出されているという記事を見つけました・・。

その記事によれば、施術するのは盲目の高齢女性が多く、技術は口伝いで継承されるので、欠落する技術情報もあり、衛生的にも問題がある。このフェラガが推奨する植物混合物摂取後に、死亡した事例が2件あったことから警告がだされ、禁止されるようになったそうです。
記事はこちら 
記事内容と私の見聞きしたことがぴったり付合するので、とても驚き、子供を危険にさらしていたことにショックを受けました。何事もなく無事で本当に良かったです。
記事は2012年1月、私達が行ったのは少なくとも2013年3月以降なので周知・徹底には時間がかかるということでしょう。

ただ、危険があるというのはよく理解できましたが、一方でなんだか残念な気持ちもあります。
モロッコの伝統的な文化であり、施術によって体調がよくなった人もいるのは事実です。

夫に話を聞きくと、人に助けてもらわないと生活できない盲目の女性たちが、他人のためにできるおそらく唯一のことを善意でする行為であり、生活が厳しいであろう彼女たちのために感謝としてお金を置いていくという感覚のようです。労働と対価ではなくて、助け合いながら成り立っている優しい世界なのです。
そして魔術のような治療は、不思議の国と言われるモロッコの一面のような気がします。国が豊かになるに連れ、そんな独自の文化が減ってしまうのはさびしくもあります。

ぼかいか
ぼかいか

そういえば、あごのあたりにタトゥーを入れているおばあさん、以前はよく見たけど最近は見てないなぁ。時代の流れだね。
そうそう、息子のおなかの傷はすっかり消えました。

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