モロッコ映画「モロッコ、彼女たちの朝」を視聴したのでゆる~い感想など 

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モロッコ在住ぼかいかです。
Amazonプライムビデオで映画「モロッコ 彼女たちの朝」を視聴しました。
好き勝手にゆる~い感想などを書いてみたいと思います。

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がっつりモロッコ

この映画はモロッコに関連する映画を観たいという人には最適だと思いました。

モロッコ関連の映画というと今まで数はそれなりにありましたが、モロッコはあくまでも映画のスパイス的な役割に過ぎないものが多かった気がします。

それに対してこの映画はモロッコが舞台のモロッコ語の映画。日本で初めて上映されたモロッコ映画です。

ハリウッド映画のような派手さもなければ世界的ビッグスターもいません。
モロッコの観光名所、旧跡などのサービスカットもありません。その代わりモロッコ人のリアルな暮らしぶりがわかる<がっつりモロッコ>な映画なのです。

あらすじ

臨月のお腹を抱えてカサブランカの路地をさまようサミア。イスラーム社会では未婚の母はタブー。美容師の仕事も住まいも失った。ある晩、路上で眠るサミアを家に招き入れたのは、小さなパン屋を営むアブラだった。アブラは夫の死後、幼い娘のワルダとの生活を守るために、心を閉ざして働き続けてきた。パン作りが得意でおしゃれ好きなサミアの登場は、孤独だった親子の生活に光をもたらす…

モロッコ彼女たちの朝 公式サイトから引用

この映画はとてもシンプルです。あらすじ以上の話の展開はあまりありません。淡々とストーリーが進行していきます。

でも決してつまらないわけではなく、エピソードの1つ1つに引き込まれあっという間に時間が過ぎて最後まで見終えました。

全体的な感想

『この映画のすごいところは、イスラム教の国モロッコでのタブーに切り込んだという点。
モロッコでは婚姻前の性交渉は認められていないし、妊娠中絶も禁止。生まれてきた子は「罪の子」として見られる』

事前にこういう感じの解説を読んだために「重い映画?」「イスラム批判の映画?」と想像していたのですが、実際観るとそういったことにはさらっと触れられるだけで、押し付けがましい感じはしませんでした。

それよりも、「よりよい選択肢を選ぼう!」と、女性が自分で生き方を決めることを称賛、応援する映画なのかなと私は受け取りました。

「結構重い」という感想を持つ人もいるみたいですが、私は明るい未来への希望を感じました。

※※※※※※以下ネタバレあり※※※※※※

泣きました。

私はそれほどピュアな人間ではないので「身ごもった未婚の母」というキーワードから「泣かせようとしているな。簡単には泣きませんよ」と斜に構え警戒していたのですが、あっさり泣きました。

泣いたところは出産直後のサミアの顔です。
胎動によって確かに感じていた命。生まれたら養子に出すと決めていたサミアにとって出産はわが子との別れの時。普通の出産なら笑顔のところですが全然違う表情なのです…。

出産後、サミアの心が揺らいでいるシーンは見どころ。ハンカチを準備しましょう。

それと赤ちゃんが無条件にかわいい!本当に生まれてまだ間もない赤ちゃんが出演しています。

フェルメールの絵画のような色彩

この映画の特長として「フェルメールの絵画のような美しい映像」という点が挙げられています。
監督はフェルメールの絵画に影響を受けているそうで、素人の私にも確かにそれっぽいなとわかる色彩、場面はありました。

でも私はフェルメールが特に好きでもないし、せっかくのモロッコ映画なのになぜヨーロッパに寄せるのだろうという気持ちがあります。
私はモロッコで10年以上暮らしていますが、その中でフェルメールっぽいと感じたことは一切ありません。あくまでも私個人の好みとして、不要な美化だと思いました。世間的には美しい映像ということで好評らしいですが。

サミアが町の通りに座っているシーンではゴミが1つも落ちていませんでした。モロッコならお菓子の袋とか絶対落ちてるはずだけどな、などと思いながら見てしまいました。

映画だから「美しい映像」というのは必要なのでしょうね。

ルジザ

生地を細いひも状に伸ばしてから作るパンケーキ「ルジザ」。手間暇がかかるので作る人が減ってきているそうです。私はまだ見たこともなく、この映画で知りました。

映画が公開された当時、モロッコ関係者界隈では話題になってたっぽいので期待したのですがルジザを作るシーンはわりと短時間です。「祖母に教えてもらった」というのでおばあちゃんがもっと関連するのかなとか思ったけど、おばあちゃんは全然関係なかったですー。

サミア

行く先のない自分をアブラに拾ってもらった状態だというのに、勝手に音楽かけたり、パンのこね方にダメ出しをしたりするサミ。
私的にはもう少し立場をわきまえるべきでは!?と思うところです。

でもこういうところがモロッコ人。そう、モロッコ人ってよくも悪くもこういう感じ!と思いました。

アブラ

この映画に出てくるもう一人の女性アブラ。なかなか笑いません。サミアと接することによって少しずつ変わっていくところもこの映画の見どころです。

アブラが朝着ているのはバスローブではありません。ガウンみたいな部屋着。モロッコの人はああいうのを部屋で着ます。私の周りではもっとカラフルなのを着てるので私は最初「アブラは朝シャワーするってこと?」と勘違いしました。

アブラが夫が死んで以来決初めて音楽を聴くシーンでは、涙を流しかすかに腰が動きます。一瞬いやらしい感じ?と思ってしまったのですがそうではなくモロッコの女性の踊りは腰をすごく動かします。
音楽がかかると踊りだすのはモロッコ人のさがのようです。

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