モロッコのエコ&節約術

生活

 モロッコで生活していると、エコだなぁ!と思うことがたびたびあります。いくつかピックアップしてみました。

パンを捨てない

 モロッコの主食はパンです。いくら残さないようにしてもどうしても食べきれなかったものや、硬くなってしまった物が出てきます。一体どうするのでしょうか。

 食べられなくなったパンは捨てないで残しておきます。そのパンを目的に「パンの残りください」と一軒ずつ回っている人がたくさんいるので、その人にあげればいいのです。

不要なものなのでただであげますが、パンを確保するためにアイロンがけの無料券などをくれる人もいます。

 それらのパンは、主に羊など家畜のえさになるそうです。そうして育った羊の肉を私たちがいただくことになります。
以前は知らないでカビの生えたパンも出してしまいましたが、それを知ってからは、カビの生えたパンだけは、こっそり捨てています。

ぼかいか
ぼかいか

パンをごみ箱に捨てると怒られるよ!

太陽熱の利用

ソーラーパネル

 多くの家の屋上にソーラーパネルと水のタンクがあります。太陽の熱をお湯を沸かすのに利用するためです。

 古い家では水道のパイプがむき出しになっている場合もあり、そんな家では火傷するかと思うほどのお湯が出てくることもあります。これほどの熱を使わない手はないというわけです。

ぼかいか
ぼかいか

夏に卵を茹でると、水道水で冷やしても全く冷えないから
剥きにくい茹で卵が完成するよ。

ただ、残念なことにお湯を沸かすことだけに使い道が限定されます。ソーラーパネルがあっても発電して電気を利用するということはできません。
(お湯を沸かす以外に太陽熱を利用したければ、また別のソーラーパネルを買えば利用できます)

ハンマムの熱の利用

  モロッコで、結婚のお祝いや出産のお祝いを行う時はたくさんのお客さんを招き、盛大に行います。ごちそうもたくさん作らなければなりません。

マラケシュの郷土料理、タンジーヤは壺の中に肉を入れて煮込んだ料理なのですが、こんな時は、肉の入ったたくさんの壺を、ハンマムの窯にもって行きます。

 ハンマムとは、モロッコ人が通う公衆銭湯のようなもので、窯で木を燃やしてその熱でハンマムを温めます。
この時の熱を、料理を作るのにも利用させてもらうというわけです。

紙めくりはレモンで

 この間、夫と区役所へ行きました。職員の女性が、指に唾をつけてベロッベロッっと書類をめくっています。
見かねた夫が注意すると「はい、はい、これを使います。」と出してきたのがレモン。半分に切り、尖っている部分を切り落として平らにし手机のうえに置きます。あっという間にナチュラル紙めくり(すべりどめ)の出来上がり!。ほんの些細なことですが、モロッコでは野菜は安いのでいいアイディアだなと思いました。

使い捨てをよしとしない

 できる限り使い捨てはしません。鼻は水で洗うし、汚れなどは布で拭くので、ティッシュペーパーをあまり使いません。ティッシュペーパーを使わないと、びっくりするほどごみが少ないとモロッコに来てよくわかりました。

 私は1つの部屋にごみ箱は1つ欲しいとモロッコに来た当初は考えていたのですが、昔ながらのモロッコ生活はごみがあまり出ないので、それほど必要ではありません。
 台所の生ごみ用に大きなゴミ箱が1つあれば、なんとかなります。余計なものを置かなくてすむので部屋がすっきりします。

 モロッコでもティッシュペーパー、ウェットティッシュなどは普通に売っています。
 ただ、日本のような箱ティッシュの5個入りパックは見た記憶がありません。それだけ使用量が少ないということではないでしょうか。(ティッシュよりキッチンペーパーが多く使われるように感じます)

 料理のためのラップも必要最低限にとどめます。ボウルに食べ物を入れた時は、大きいお皿で蓋をします。

こちらで売っているラップは薄くて、カッターが付いていないので使うのが面倒です。
日本にいたころは、日本製のラップは使いやすいのでじゃんじゃん使っていましたが、便利も善し悪しだなと思うところです。
シリコン製の万能ふたを日本から持って行ったら、夫が「これ、いいね。」と感心していました。 

中古を利用

 新品を買うと高いので、中古品を利用します。蚤の市には、日本人の目にはごみと映るであろうものがたくさん売っています。モロッコ人はそういうものの中から、使えるものを探してくるのが上手です。
 また、住宅街にはリヤカーを引いた不用品回収やさんが頻繁にまわって、いらないものを回収してくれます。日本でも廃品回収はありますが、日本と違って何でももらってくれます。そしてそれがまた市場に出回るのです。 

まとめ

 モロッコは経済的に豊かな国ではありません。その結果としての、エコだったり、丁寧な暮らしという結果になることもありますが、そういった生活に私は温かみを感じるのです。

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