海外在住 教科書受領困難 外務省のサイトへメールしよう!

子育て

 私は小学生の子供を二人持つ、日本人の母親です。海外在住かつ子供の親であるという方は、子供の教育、特に日本語教育に関しては頭を悩ますところではないでしょうか。

 海外在住でも日本国籍を持っていれば、日本の教科書を無償でもらうことができます。しかし、私の住む地域では、受け取ることがそう簡単でもないのです。今日は海外在住者に対する日本の教科書の配布に関して私の思うことを書いています。
結論的には「現地大使館にお願いしてもだめなら外務省のホームページにメールしてみるのもアリ」という内容です。

日本の教科書のすばらしさ

 私は日本の教科書はとても素晴らしいと思っています。
日本の教科書は専門家たちによって長い年月をかけて改良を加え引き継がれてきたものです。現に、私はいただいた教科書を使って子供と勉強していますが、厚さはさほどないものの内容は濃く、親として子供に身に付けさせたいことが効率よく勉強できます。書店や通信教育などでも子供の教育のための書籍やワークブックはたくさんありますが、どれも教科書にはかないません。

子供の日本語教育にこれを使わない手はないと思うのです。

窓口まで取りに行くシステムって厳しいんですけど・・。

 モロッコの場合、教科書は首都ラバトにある在モロッコ日本大使館まで届けられます。教科書請求申請をした人は、窓口までそれを受け取りにくというシステムになっています。

 しかし、私が住んでいるのはラバトではなくマラケシュです。ラバトからマラケシュまでは高速道路を時速120kmで走り続けても5時間近くかかります。

 教科書配布は年に2回、を毎年受け取りに行くというのはかなり負担です。少なくとも私は無理です。
これはマラケシュだけの問題ではありません。フェズの方もこの問題で困っていると大使館の方がおしゃっていました。逆に言えば、簡単に受け取れるのはラバト、カサブランカあたりの人だけでなのでしょう。
 

ぼかいか
ぼかいか

マラケシュ、フェズは観光地として人気の場所。
それなりに日本人も住んでいるんだけどなぁ。

現在は削除されましたが、大使館からの連絡に以前は「教科書の保管期限は1年間。それを過ぎたら処分します。」と教科書配布のお知らせとともに記載されていました。切ない気持ちになりました。

取りに行かないのではなく行けないのです。また、逆に言えばわざわざそのような記載があったということは、それほど取りにいけない人が多かったということではないでしょうか。
子供の教育を受ける権利所有権の権利侵害だなと思いました。(該当しないのでしょうが)

この件について私は、外務省から大使館を通してくるサービス向上アンケートというものに不満を書いたのですが、それをきっかけに記載を変更したと領事から後になって聞きました。
アンケートも積極的に利用していただきたいです。

教科書は誰のため?何のため?

 私が本当にばかばかしいと思うのは、モロッコ国内まで教科書が来ているのに、肝心の子供の手には届かないことです。何のためにわざわざ飛行機でモロッコまで送っているのでしょうか。そこに到着するまでにどれだけ多くの方々が尽力し、どれだけのお金(=税金)が費やされたのでしょうか。

それらがすべて無駄になってしまうのに、放置されている現状が不思議で仕方ありません。未来の日本を支えるのは今の子供たち。海外に住む子供たちだって日本の未来の宝です。

ぼかいか
ぼかいか

教育をないがしろにして、日本に未来はあるのか。

20年近くモロッコに住んでいた日本人女性がいます。
モロッコ人のご主人を病気で亡くし、仕方なく日本に帰国することなりました。その時彼女が直面したのは子供たちの進路問題でした。これは誰にでも起こりうる話です。

海外に住んでいても日本語の、日本の学校の学習内容を勉強をさせておくのは保険のようなものでもあると私は考えています。

大使館と外務省に問い合わせてみました。

大使館

ぼかいか
ぼかいか

教科書を受け取りに行けないんですけど郵送してくれませんか?

大使館
大使館

教科書配布に関しては文部科学省と協力して行うものです。
文部科学省は大使館に届けるまでが役割。そこから個別の郵送費は文部科学省からもらっていないので郵送のための予算はありません。よって自宅までの郵送はできません。

ぼかいか
ぼかいか

縦割り行政の典型ですね。
郵送料はこちらで負担しますからお願いできませんか?

大使館
大使館

大使館では私費を預かることはできないので自己負担による送付はできません。

ぼかいか
ぼかいか

では、教科書配布するために出張してくれませんか?モロッコ第3の都市マラケシュですよ。こちらに来ることって全然ないんですか?

大使館
大使館

教科書を申請した人が住んでいるすべての地域に出向くことはできません。公平性を欠くことになるので出張して配布ということはできません。

まず「できない」という結論ありきで、現状を変えることはしたくないのだなと感じました。※あくまで個人の感想です。

外務省

大使館がだめなら上位官庁にあたる外務省へ。次は外務省ホームページに要望を出しました。 

ぼかいか
ぼかいか

教科書が欲しいんです。子供には教育を受ける権利があるんです。どうにかしていただけませんか。

外務省
外務省

できる限りの援助として教科書配布を行っていますが、海外の場合受取困難な地域もあります。郵便事情が許せば自己負担による送付も可能です。

ぼかいか
ぼかいか

教育を受ける権利はあるけど、海外だと主権が及ばないから、あくまでも援助ってスタンスなんだよね。これを言われるとつらいところ。
でも海外に住んでいるのは親の意思だけど、子供は自分の意志ではない。国籍選択が留保されている以上、子供の権利は守られるべきと個人的に思うよ。

あれ?自己負担による送付もできる?大使館からはできないって言われたけど?

大使館にもう1度問い合わせしてみました。

大使館
大使館

着払いできる業者を自分で見つけてくれば、郵送します。
現在のところ郵送を希望されている方はあなたしかいません。
今後は当館経由ではなく本邦の海外子女教育振興財団から直接郵送してもらう方法や,本邦のご親族等宛てに一旦送付しご親族等から郵送してもらう方法等もご検討いただけましたら幸いです。

なぜか情報を小出しにするから何回もメールやら電話やら、すごい面倒。
メールからいらだちが伝わってくる。疑問を聞いただけなのにね。
そして結局日本から送ってもらえって。意味なくない?

外務省を巻き込め!

教科書の配布に関し、かつては大使館職員と個人的おつきあいのある方は、個人的に持ってきてもらうことができたそうです。そういう取り扱いをするのなら公務として広く行って欲しいと要望を出しました。

外務省
外務省

大使館に聞き取りをしました。不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。
同じ指摘が他の地域からもあったので現在はそのような方法は行っていません。
配布に関する問題については把握しています。できる限り努力します。

という趣旨のメールが届きました。ピンとこない方もいるかもしれませんが、客観的にみると公の機関として平等性を欠き、個人との癒着など公正性を疑われても仕方ない事案なのです。

すると、ほどなくして今度はマラケシュ在住日本人に大使館からメールが来ました。

大使館
大使館

マラケシュで安全に関する協議会を開くことになりました。その際に教科書を配布します。
ただし最低開催人数に達しなければ協議会は開催しません。

結局一定人数が集らず、不開催となりました。すると次は

大使館
大使館

たまたまマラケシュに出張の予定が入ったので、ついでに配布できることになりました。

ということで教科書が受け取れたこともあります。

ぼかいか
ぼかいか

たまたま出張。タイミングがいいですね。
協議会の開催とか出張とか普通は年間予定立てるものだよね。
予算どうやってとってるんだろー?
役所として計画性なさすぎじゃない?

また、コロナでの外出制限が長引く中、教科書を取りにいくのは不可能だったのでメールで問い合わせました。

ぼかいか
ぼかいか

外出制限されているので受け取りに行けません。救済策はないんですか?
ついでに、以前この問題については検討しているというお話でしたが進展はあったのでしょうか?

大使館
大使館

あなた、外務省に何回もメールしていますよね。知っているんですよ。
あなたとはメールで対応しません。電話料金が負担でしょうからあなたの都合のいい時間を連絡してください。こちらから電話します。

ぼかいか
ぼかいか

おかしな貧乏人扱いされたよ。
外務省は広く意見を求めているってサイトに書いてあるの見てほしい。
まっとうな手段で意見、事実をかいただけ。逆切れ以外の何でもない。
「メールしているのは知っていますよ」って何が言いたいのか?
脅し?ヤバみがすごいです。

こういう理不尽な扱いを受けた時も外務省にメールしましょう。速攻でメールしました。どうなったかというと、

大使館
大使館

たまたま、職員が私事でマラケシュに行くのでその際に配布します。

というメールがマラケシュ住民に届きました。
私が外務省にメールしたことと、大使館の動きについては因果関係を証明するものはありません。でも2度も外務省にメールした後すぐに大使館に動きがあったことは客観的な事実。
偶然でしょうか?私はそうは思っていません。

ぼかいか
ぼかいか

どうとらえるかはあなた次第。

もしかしたら、私事でというのは大使館の方の厚意、努力なのかもしれません。でもそれは公の仕事として適切なのでしょうか。教科書の配布システムを整備すればいいだけではないかと思うのです。

ぼかいか
ぼかいか

だからなんで私事?公務でやればって言ってるんだよ。

まとめ

菅政権に変わり、教科書のデジタル化を進めようというようなニュースを見ました。でもこれはいつになる話か分かりません。ただ待っているわけにはいかないのです。子供の成長も時間も待ってはくれません。

このブログは大使館を誹謗中傷することが目的ではありません。
ただ、大使館に要望を出しても「検討します」の回答のみで、その後は梨のつぶてです。この問題は今に始まったことではなく何年も前からこの状態です。だから私は何度もメールしています。

海外に住む限り、必ず大使館を利用しなければなりません。私のようにトラブルを起こすことは避けた方がいいです。利用しにくくなりますし、精神的にかなりのダメージを受けます。

どうにもならないなという問題があったら外務省にメールしてみるというのもひとつの方法かなと思います。毎回回答をもらえるわけではありませんし、問題が解決したわけでもないのですが、大使館へ聞き取り調査をしてくれたり、おかしいことはおかしいと言ってくれるなど、信頼感はあります。
日本国民であれば意見を言うのは自由ですし、あなたの一声が改善につながるかもしれません。

ぼかいか
ぼかいか

子供に教科書をあげたい。ただそれだけなのに、なぜこんなにクタクタにならないといけないのか・・。

外務省へのメールはこちらから

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