モロッコの学校は、毎日おやつを持参しなければならない学校が多いようです。
基本的に学校が好きではない私の子供たち。学校に行く楽しみとなるものを持っていかせたいのですが、何にしようか悩むこともあります。
今日は学校に持っていくおやつについて書いていきます。
おやつを食べる時間

モロッコ人の一般的な朝ごはんは、日本人と比べると軽めのものです。
例えば、セモリナ粉と牛乳ででき白ハリラと呼ばれるスープやムスンメンと呼ばれるパリパリのクレープのようなものが食べられています。
しかし、軽めの朝食なので11時前ぐらいには、おなかがすいてしまいます。昼食の時間は家庭によりますが、2時ぐらいから摂ります。12時に食べるというのはまずありません。
調べたわけではないので、確かなことはわかりませんが、昼食までおなかが持たないのでおやつの時間があるのではないかと思います。日本ではおやつというと3時のイメージがありますが、モロッコではお昼ご飯の前に食べるものなのです。

午後は午後でおやつ食べるんだけどね笑
どんなものを持って行っているか 具体例
基本的には何を持って行ってもOK!では、実際にどんなものを持って行っているのでしょうか。具体例を挙げてみます。息子たちは「他の子はおやつは二種類持っていくんだよ」というのでたいていこの中から二種類持っていきます。
・季節のフルーツ

モロッコは野菜やフルーツの値段が安いので、フルーツはたくさん食べることができます。リンゴ、バナナ、メロン、イチジク、ザクロ、桃・・。
季節ごとに旬のフルーツをたっぷり食べられるのは幸せだなあと思います。フルーツサラダを作って持っていったりします。
リンゴや洋ナシは剥かずに丸かじりです。私は日本からきた当初、皮をむかないで食べることに抵抗がありましたが、日本のものより小ぶりだし、下手に切って雑菌が繁殖するよりいいかなと思うようになりました。
他の子たちがスイカを持っていくときは、日本のコンビニなどで売ってるように一口大に切るのではなく、家庭で食べるときぐらいの大きさのものをタッパーに入れて持っていくそうです。荷物が大きくなっても気にしないモロッコっぽい感じがします。

というか、バッグにパンッパンにものを入れるのは普通
さすがに冬の間は果物が少なくなり、ミカンを持っていく子が多くなります。幼稚園のころは「先生、みかん剥いて!」と言うと、先生がみんなのみかんをむいてあげていたそうです。モロッコのみかんは、日本のみかんと違って、皮がむきにくかったりするのですが、先生たちはやさしいなぁと思います。
・ドライフルーツ
ナツメヤシ、レーズン、ピーナッツ、アーモンド、カボチャの種、ピスタチオなどもモロッコ人はよく食べます。私の子供たちは、自宅では喜んで食べますが、学校に持っていくのは嫌だといいます。やっぱり子供にはちょっと地味なんだろうなと思います。
・ヨーグルト
のむヨーグルトやスプーンで食べるヨーグルトは、モロッコでは体にいいものとして、子供に積極的に食べさせます。午前中に食べるとはいえ、夏場は悪くならないか心配もあったのですが、途中から学校が冷蔵庫を備え付けてくれたので、安心です。
ぬるいヨーグルトなんてちょっと気持ち悪いですよね。
・手作りのお菓子

私の一番苦手な分野です。モロッコ人のママさんたちは、伝統的なお菓子もよく作ります。上の写真にはないのですが(ごめんなさい)スポンジケーキのようなシンプルなケーキもよく作ります。誰が作ってもだいたい同じ味がするのが不思議なところです。
私もがんばってクッキーを焼いて持っていかせたこともありますが、虫歯があったり、乳歯の生え変わり時期だったりで「硬くて食べられない」と不評だったのでやめました。お菓子作りが得意な人がうらやましいです。
・市販のお菓子

これが一番簡単かつ子供にも好評です。スーパーにいくと、1回食べきり分のお菓子が1ディルハムから買えます。クッキーやビスケット、ウエハースなど子供が一人で簡単に食べられるのもいいところです。
チョコレートでコーティングされたお菓子も売っているのですが、溶けてべたべたになるのがいやなので、私は買いません。
子供たちにその旨を言い聞かせたところ、「わかるよ。ある子はね、毎日おんなじチョコレートのお菓子を持ってきて、毎日先生に開けてもらって、先生が大変なんだよ」と言っていました。先生はかわいそうですが、チョコレートは溶けると大変だということを教えてくれたクラスメイトに感謝です。

甘いお菓子は虫歯が気になるけどねー。
・パン
モロッコはパンが主食なので家にはたいていパンがあります。それで、パンにチーズやオリーブオイルを塗って持っていくというのは昔からの定番のようです。
ヨーロッパで人気のチョコレートペースト「ヌテラ」はモロッコでも人気です。似たようなチョコレートペーストもいろいろ売っていますが、やっぱりヌテラが一番おいしいです。
・ポップコーン


ポップコーンを作るための乾燥トウモロコシも安く手に入ります。鍋に入れて火にかけるだけで、すぐ簡単にポップコーンが出来上がります。栄養があって添加物もなく、簡単に作れてやすい。その上子供受けもよく、軽くてたくさん持って行けるので他の子たちと一緒に食べられます。
ポップコーン最強!!
追記
子供たちの学年が上がるにつれ、ボリュームが求められるようになります。モロッコ人の子供たちは、お菓子や果物ではなく、パンに簡単なものを挟んで持ってくるのが多くなるようです。サンドイッチのようにいろいろ挟まずクリームチーズやハムなど1種類だけでいいのです。

トマト味のツナを挟みました。おやつなのでパンは小さく。
NGなもの
子供が大好きなマシュマロを持っていかせたら、「もう、マシュマロしないで」というので理由を聞いたところ、他の子供たちから「いいなー、ちょうだい、ちょうだい!」と言われ落ち着いて食べられないそうです。モロッコ人は大人でも「ちょうだい」と割と簡単にいうので、子供だったらなおさらだと思います。
ポテトチップスを持って行った子が先生から「体によくないから持ってこないで」と言われたそうです。それも理由の一つだろうと思うのですが、「ちょうだい!ちょうだい!」でてんやわんやになるというのもあるんじゃないかと思ってしまいます。
おやつそのものではないのですが、おやつを入れる容器にも注意が必要です。
バナナをバナナケースにいれて持っていくと、他の子に奪われおもちゃにされるそうです。
また、お菓子を入れるためにレンジで加熱もできるタッパーに入れて持っていったら、蒸気を逃すための穴についてる蓋をもぎとられたことも2度あります。
持ち物はできるだけシンプルにした方が無難です。
まとめ
おやつの時間ひとつとっても、モロッコらしさが垣間見えて面白いなと思います。また、子供たちとっては文化や習慣、人とのかかわりなども学ぶ貴重な時間となっているようです。