モロッコには公立の学校は普通にありますが、私の周りでは私立の学校に通わせるのが一般的。
私の息子が通っているのは地元の子供が通う普通の私立の学校です。その学校で雑多なお話。
ゾッとした話
ある日、学校で息子(10歳)の同級生のA君とB君がけんかになった。A君がB君の頭をバケツで殴り、B君は意識を失った。するとA君はB君をトイレの個室に運び、自分も一緒に入った。内カギをかけると自分だけドアの上の開いている空間から外に脱出したという。
その後、B君は意識を取り戻し自分の足で先生の所へ行き事件が発覚した。
この話はうちの息子が被害者であるB君と親しいのでB君本人から聞いた話。B君の話によると学校で働いていたA君の母親はクビになり、A君も退学だそう。
子供の話なので全てを鵜呑みにはできないが、息子が言うには親子ともに学校には来ていないのは確かだという。
実はうちの息子は去年、加害者であるA君とけんかしたことがあった。学校から夫に連絡があって、私は夫からクラスの子と喧嘩したとしか聞いていなかった。あらためて息子に話を聞いてみると「殺してやる、クソ野郎」と絡んできたので、息子がA君の腹にパンチを2発喰らわせたのだという。一つ間違えれば大変なことになっていたかもしれない。ゾッとした~。
デカデカ記名
ある日、息子が学校にお弁当を持って行くのを忘れたので夫が届けに行った。受付の職員に渡してきたというのだが息子が帰ってきてお弁当の袋を見てびっくり!思いっきりペンで名前が書いてある~!!
しかもスペルがミスってる笑
日本だったら紙に名前を書いてテープとかクリップで留めてくれるとかしてくれるだろうに…。彼らにとっては袋は袋でしかなくて、「食べ物が入ればいいんだろ?」って感じなんでしょうね。
そういえば思い出したことがある。
息子が幼稚園の時のこと。「おもらしした時のためのパンツとズボンを提出してください」と言われたことがあった。小さな布に記名してズボンに縫い付け、パンツには内側にペンで記名、さらにデカデカと名前を書いた巾着袋に入れて提出した。完璧だ!
それなのに。年度最終日、「これ、返します。」と渡されたのは私が提出したものではなかった。見知らぬよれよれの下着と小さすぎるズボンが返ってきた。袋は無かった。なんでなくなるんだろう…。
見栄を張っていいパンツを提出したことを後悔した。それにしても、よその子の名前が書いてあるものを持って行って我が子に着せるのだろうか。せつない話だ。
話は弁当袋に戻る。
デカデカとペン書きしてしまうはこういう取り違え(故意?)が頻繁にあるんだろうと思った。今回は名前を書かないで手放した私のミスと思うことにしよう。
先生たち
よく言えば先生たちが自信を持って自分の考え、やり方で指導している。
でも、牛乳は体に悪いから飲むなとか、砂糖がいっぱい入っていて体に悪いからパスタは禁止だとか、数年前のトルコの地震は人工地震だとか子供たちに言ってしまう。ネット上ではそういう説もあるけれど確定的、絶対的なことであるかのように、子供に教えられるのは困ったものだ。
ある日息子が「あの先生はクソ」と私に言うので、理由を聞たことがある。
ある授業でのこと。「世界にはいろいろな人種の人がいる、アフリカ人、ヨーロッパ人、アジア人など。○○(息子)はアジア人だね。目がこうなってる。」と釣り目ポーズをしたのだそうだ。差別のつもりはなくてもそんなレベル。息子はこういう目立ち方を特に嫌う。
普段は「悪い言葉は使わないで。良い言葉を使いなさい。」と息子に言うけれど、その日ばかりは「それは、クソだね。」と同意してあげました。
ちょっと不安はあったがモロッコっぽい行事
コロナが終わってやっと普通に学校に通えるようになったばかりの頃の話。
学校から学校行事のために1人分のフルーツサラダかミックスナッツを持ってくるようにと連絡があった。
当日、各自が持って行ったフルーツサラダとミックスナッツは一つにまとめられ、その後再分配されたのだった。うすうす気が付いていたけどコロナが終わったばかりで衛生面でちょっと怖いなーと思ったものだ。
良い点としては、私が持って行かせたのはオレンジ、リンゴ、バナナしか入れていないフルーツサラダだったけど、いちごやキウイを入れた家庭、大量に持ってくる家庭もあったそうで全員でおいしいフルーツサラダを食べられたようだ。
ミックスナッツも同じ。アーモンド、レーズン、デーツ、ピーナッツ、コリシュラット(小さいビスケット)など各家庭で準備できるものを持って行けばいい。親の負担が少ないのがありがたい。
みんなで同じものを分け合って食べるというのがモロッコ的な温かさを感じる。また、みんなが力を合わせると良いことがある、ということを学べたのではないかなと思った行事でした。
今日はこれでおしまい!